第1章 この気持ち (時透無一郎) *
「ごめん…僕、てっきり君は
冨岡さんと付き合っているものだと…」
『…仮に付き合っていたとしても…
こんなことするなんて酷いです…
というかその方が最低です…』
「ごめん…」
『…何故このようなことを…?』
「…分からなかったんだ。
君が他の男と話してるのを見ると
凄く苛々して…
宇髄さんにキスされてるとこ、
冨岡さんに告白されてるとこ見たら
益々止まらなくなって苦しかったんだ。
こんな気持ちのまま君からの呼び出し…
訳が分からず気が狂いそうだった。
…でも…さっき分かったんだ。
いや、、、
もっと前から気付いていたのかもしれない。
僕は…君が…飛鳥が好きなんだ。」
『……………!』
初めて名前を呼ばれ、
告白までされた飛鳥は
無一郎の雄を締め付けた。
「っ…!飛鳥…締め付けないで…」
飛鳥の中で大きくなる無一郎の雄に
ビクンっとなりながら
『ご…ごめんなさい…』
と謝るしかなかった。