第8章 キレイナモノ(時透無一郎)*
繋がったまま飛鳥は無一郎の目を見ながら話し始める。
『どうしても…伝えたいのでっ…!
私…無一郎さんのこと、
意識しなかったときはありません…
自分の気持ちを隠すため…
誤魔化すためにあんな接し方を
してきました……
"年下だから"って言い聞かせて…
そうすれば触れることもできるし…
拒まれても辛くない…
この数ヶ月ずっとそうしてきました…』
真剣な顔で彼女の話しを聞く無一郎。
『無理矢理だったけどっ…
こうやって求められて幸せなんです…
私…無一郎さんのこと好きです…!
助けてもらったときからずっと
私は貴方を想っています……』
無一郎は目を見開くー…
まさか彼女が…ずっと子供扱いしてきた彼女が自分に想いを寄せてたなんて。
「…飛鳥っ…俺……
なんて酷いことを……」
"最低だ"ー、、、
後悔しても遅い。
震える無一郎の身体をギュっと抱きしめる。