第8章 キレイナモノ(時透無一郎)*
「…飛鳥はさ、
ほぼ毎日僕のところに来るけど
恋人とかいないの…?」
『あらやだ、そんなこと
聞いちゃいます?
…まぁ…来年二十歳ですし、
結婚とかも考えていない訳では
ないんですけどね…
今は無一郎さんに会うことが
一番の楽しみなんです!
強いし優しいし綺麗だし可愛いし…
柱だけど、私よりお若いですし
同性といる感じがして
すごく落ち着くんです……』
そう言って無一郎の胸板に頬を寄せる飛鳥。
「………っ!」
『無一郎さんの香りがする…
私好きなんですよ、
無一郎さんと一緒にいるこの時間が。』
「………」
無一郎は後ろを向き、彼より数cm低い飛鳥の頭をポンポンする。
『あっ!今ちょっと子供扱い
しましたよね!?』
「…いや、なんか…人懐っこい子犬
みたいだなぁと思って…」
『ちょっと…私一応歳上ですよ!』
「でも僕の方が落ち着きあるし
飛鳥よりしっかりしてるよ。」
『ぐぬぬぬぬ…』
「あっ!飛鳥ちゃんいたいたー!」
『蜜璃さん!!』
「もー、さん付なくていいって
言ってるのに、、、」
『駄目ですよ!柱なんですから!』