第6章 傷口に砂糖を(伊黒小芭内)*
『義勇に悪いことしちゃったなー…
私を庇って水をかけられるわ
倒れた私を運ばせるわ…
重かっただろうに…
明日朝一でもう一度謝ろう…
ついでに義勇の好物の鮭大根でも
作ってあげよう!』
ピンコーン
そのときスマホの通知音が鳴る。
『………』
"明日ちゃんと話しがしたい"
小芭内からだ。
飛鳥は内心ビクビクしていた。
勝手に別れたと言ったことが彼の耳にも入ったのか、それとも別れ話をされるのか。
あの日以来ずっと彼を避け続けていたから別れ話されても仕方ない。
これだけ拗れてしまったら修復は不可能だろう…
飛鳥は明日小芭内と話しをすることにした。