第6章 傷口に砂糖を(伊黒小芭内)*
小芭内を避けるようになってから数日後…
飛鳥は1人登校すると3年の女子数人に呼ばれた。
それを見たカナヲはやばいと察し急いで小芭内の元へと走った。
「伊黒先輩いる?!」
「…なんだ栗花落。」
「先輩、飛鳥が大変なんです…!
今3年生に呼び出しされて…」
「は…?」
「…ねぇ、あんた。
伊黒くんがあんた相手に
本気だと思ってんの?」
「あんたみたいなデブ、
本気で好きになるわけないじゃん!」
「早く別れてくれる?」
「これで目を覚ましなよ…!」
そう言って水の入ったバケツを飛鳥に向ける。
バシャア、、、
『………!?』
かかった筈なのに何も濡れていない。
恐る恐る目を開けてみるとそこには…
『…義勇!?なんでっ…!』
「え…冨岡くん?なんでここに…?」
そこには飛鳥の代わりにびっしょりになった義勇がいたのだ。
「…飛鳥、お前は馬鹿か。
こうなることを分かってなんで1人で
ついてきたんだ。」
『だって………』
「それからお前ら。
こいつは俺の幼馴染だから、
次手を出したら許さないからな。」
逃げよとする女子達…
『待ってください!
私はもう伊黒先輩と別れました。
なので…もう私に構うのはやめてください!』
飛鳥はそう告げた。