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【ONEPIECE】恵風は海を渡る【エース】

第80章 それぞれの青い鳥






 「罠でも作ってかかるの待つか?」
 「そもそも青い鳥捕まえてどーすんだ?」
 「何か足に地図が結んであるとか……」
 「いたとして、たった一羽を探させるかァ?」


 それこそ日が暮れてしまうだろう。
 あの水琴がそんなヒントの出し方をするだろうかと二人は首を傾げた。


 「青い鳥……青い鳥ねぇ」
 「どうしたんだよサボ」
 

 何かが引っかかるのかサボがぶつぶつと呟く。
 気になり尋ねれば何か聞いたことあるような気がするんだよな、と頭を搔いた。


 「図鑑か何かでか?」
 「いや。そういうんじゃなくて、最近水琴から聞いたことがあるような……」


 あと少しが出てこなくてサボはうぅんと唸る。

 しかしこう闇雲に探すだけで本当にいいのだろうか。
 最初は期待に胸をふくらませていたエースも、手応えのない宝探しにややダレてきていた。


 せめて”青い鳥”の意味が分かれば対処のしようもあるのだが。


 想像の中の青い鳥を探し、エースの目は晴れ渡る空を見上げた。

 その顔にぽつり、と小さな雫がかかる。

 腕に肩に、細かな水滴を感じエースはパチリと瞬きをした。


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