第103章 グランドラインへ
「あーあー。付き合ってやるさ船長」
「駄目な時はそんときゃそん時だな」
「どうせ言っても聞かないし」
「ま、漢なら修羅の道を、ってやつかね」
「信じられん。本当にこの航路にするのか」
口々に賛同の声を上げる水琴たちを見てクロッカスは死にに行くようなものだぞ、と忠告する。
それに対しエースは怯むことなく不敵に笑った。
「死にに行くんじゃねェよ。おれは生きるために行くんだ」
その笑みを見てクロッカスは目を瞠る。それに気付かず、エースはさっさと立ち上がるとクルーたちへ号令をかけた。
「よし、そうと決まれば行くぞルアン島!」
「待て、その前にまず船の確認だろ。トウドウ、悪いが先に行ってさっきの鯨越えで船に問題がないか確認してくれ。キールは医療具の確認を」
「あいよ」
「了解」
デュースの言葉でトウドウとキールが席を立つ。船へ向かう二人を見送ってからデュースは水琴とエースへ向き直った。
「俺と水琴は船内の確認をしてからトウドウに合流する。エースは__」
「__エース。そうか、お前はゴール・D・エースか」
デュースの言葉を捉えクロッカスがある名を口にする。その瞬間、空気が凍り付くのが分かった。