第2章 GF ハウス
「コニーもいよいよ今日で最後かぁ・・・」
「また僕ら先を越されちゃったね」
「ほんと、ほんと!でも、私の誕生日はレイのすぐ後だからもう少ししたらみんなと離れ離れになっちゃうね・・・・・・」
「────ヒナターーーー!離れても私達は家族だよ!」
「エマ・・・・・・、そんなこと分かってるよ」
そう、施設での暮らしは永遠じゃない
12歳になるまでには皆里親を手配され巣立っていく
それもまた慣例
「コニー、準備できた?」
エマとノーマンと一緒に準備をしているコニーの元に行く
「どうかな服・・・」
「バッチリ♡似合ってるよ」
「そうそう、自信持って!コニーは私達の自慢の妹なんだから」
「良かったぁ。ありがとうエマ、ヒナタ」
この施設を出る時私達は初めて白以外の色の着いた服を着る
それはやっぱり新しい家族に失礼のないようにしているのだろう
そしてもうすぐ出発してしまうコニーもまたその服を着ていた
「・・・私ハウスを出てもがんばる・・・。大丈夫、この子が・・・リトルバーニーがいるもん。あのね、リトルバーニーはね世界に一つだけしかないんだよ」
そう、リトルバーニーはコニーの6歳の誕生日の際ママがコニーに送ったものだ
「ママが私だけのために作ってくれた────宝物なの。私トロイし、みんなみたいにユウシュウじゃなかったけど、大人になったらママみたいな"お母さん"になりたいんだ。それでね、絶対子供を捨てたりしないの!」
「「「「コニー・・・・・・」」」」
コニーは確かに少しおっとりしてるけどこんなにも優しい心の持った女の子だ
そんなコニーの話を聞いてみんな涙を流す
そしてお別れの時、私達はコニーをギューッと抱きしめる
私達は皆実親の顔も生まれた場所も知らない
新しい家族ができる、旅立ちは嬉しい事
「「「「「元気でね!!」」」」」
でもやっぱり別れは寂しい
10年間ずっと見送る側
11歳、次は私達4人の誰かかもしれない