第2章 GF ハウス
そう、あれはまだ私達が幼い時だった
普段は閉じてて誰もいない、廃墟みたいだった
「ねぇ、『外』へ出たら何がしたい?」
「わかんね、エマは?」
「キリンに乗りたい!」
「がんば。ヒナタは?」
「私は色んな所に行ってみたい」
「色んな所?」
「うん、本で読んだんだけどこの門の先には私の知らないものがいーっぱいあるんだって!私はそれを自分の目で見てみたいんだぁ」
「じゃあ、私もヒナタと一緒に行く!」
「本当!?約束だよ!」
「うん、約束!」
「この門扉内側からは開かないのかな、一体何から僕らを守っているんだろう」
ママが言ってた
「いい?門と森の奥の柵は・・・」
「『危ないから近寄ってはだめよ』・・・・・・か」
そう、ママはいつもそう言って私達を門と柵に近づかないように私達に言い聞かせていた
「あんなの嘘に決まってるだろ」
「そうかな」
「ちぇっ、大して面白くもなかった。バレない内にさっさと戻ろうぜ」
あの日、門から見たこの先には私の知らない世界、キラキラとした世界が待っていると思って夢見ていた
でもなぜだろう、最近になって思う
『外』はどこか不気味
そう話した時ギルダ達は言った
「そうかしら。今まで施設を出てった兄弟達、誰一人手紙の一通も、寄こしゃしない。きっと、施設のことなんて忘れちゃうくらい毎日楽しいことでいっぱいなのよ!あ〜〜私も早く『外』へ出たいそして色んな服を着たい!」
確かに現在私達の服は白一張羅
ギルダが文句言うのも仕方ない
「『外』は施設にないものいっぱいだからな〜」
「ぼく汽車みたい」
何故『外』に出たことない私達がこんなに知っているのかと言うと元々『外』について知る術はあった
絵本や小説、学術書など図書室に並ぶ本の数々
そう、世界はすぐそこに広がっていた
────手を伸ばせばすぐ、そこに・・・・・・
「何コレ、ほぼ全滅じゃん!」
「ハハハ・・・ノーマンが鬼だとこうなるよ」
「あーあ。これでドンも捕まっちゃったし」
「あと生き残ってるのは・・・・・・」
「「エマとヒナタの2人!」」
「エマとヒナタ今回はどっちがラストまで残ると思う?」
「俺はエマかな!」
「えー、私はヒナタだと思う!」