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GFのもう1人のフルスコア【約ネバ】

第2章 GF ハウス


全て私の、いや私達の普通

鐘を鳴らすママ

10年間疑ったことすらなかった

「「「「「いただきます」」」」」

当たり前の日常

フカフカのベッド
おいしいごはん
白ずくめの制服
首筋の認識番号

そして毎日の勉強

"将来のために""貴方達のために"
ママはこのテストを『学校』の代わりだと言った



「つかれたぁー」

「まぁ半分は行ったろ!!」

「半分も!?すごっ」

「いいな〜私なんか全然・・・最近ずっとだよ」

このテストの時間が終われば緊張した顔をしていた皆も騒ぎ出す

「結果を返すわね〜
ノーマン、レイ、エマ、ヒナタ。すごいわ4人とも!また300点満点よ!」

私は将来のため、そう考えればテストが嫌ではなかった
自分の知らない事を知れるのは面白いし点数が上がると嬉しい
何よりもママが褒めてくれるのは嬉しかった

そして、このテストが終わると皆は遊びに行く



「うへっノーマンが『鬼』だ」

どうやら今日の遊びは鬼ごっこらしい
そして鬼はあのノーマン。これは逃げ切れるかどうか・・・

「レイとヒナタは?」

「ん〜、今日は気分じゃないんだけどなぁ・・・。」

「えー!やろうよ、ヒナタ!」

「仕方ないなぁ・・・1回だけだよ?」

「やったーー!」

「俺はパスな」

「チェッ、たまには混ざればいいのに」

レイは1度決めたら曲げない
それはこのハウスじゃ常識みたいなもの
レイと何年もいる私達からしたら尚更だ

「OK、数えるよ!」

ノーマンの数える声をBGMに私達は森へと入っていく

「ほぼ森に散ったな」

木登り、かくれんぼに鬼ごっこ
小さな頃からこの森で遊んだ

穴のある木、その先に死角になる岩

施設を囲む四方の森は勝手知ったる子供達の『庭』だ

施設の敷地は広い。けど、近づいてはならない場所が2つある

外へと通じる『門』
森の『柵』の向こう

理由は重要ではなかった
施設にいる限り守るべき規則

"私達は『外』へ出てはならない"・・・

だから私もまだ『外』へ出たことはない

けれど『門』へは1度だけ内緒で行ったことがある
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