第3章 まさかの疑惑
「たまにいる超激辛好きかーやべー。」
春さんはそんな菜太郎を横目に見ながら頭の後ろに腕を組んだ。
「くく、もう半分以上食べてる!!」
葉太郎くんは双子だから見慣れているらしく、その事については何も言わない。
「あ、俺が作ったソースもあるよ、使う?」
隼人さんはニコッと笑う。菜太郎が味覚崩壊してなければ鬼畜な笑みとなっただろう..。
「ん」
菜太郎は何か赤くて細長いものを口にしながら、頷いた。当然、と言うように。
「やっぱり皆さん個性が出るなぁ..」
と思わず言ってしまった。口を抑えると、隣の隼人さんがあははっと笑った。
「最初5人会った時はちょっとギスギスしてたから、皆楽しそうで良かったよ。」
隼人さんがしみじみと言う。最初会った時、仲良しではなかったんだな..。
おばあちゃん、無理くり集めただろうなあ..。
「ごめんなさいうちのおばあちゃんが..」
と頭を抱えると、
「いやいや!とんでもない、感謝してるよ」
と、隼人さんが、真剣に私に伝えた。
え、ええー、感謝の要素いっこもなくて、恨みの要素10000くらいはあると思うよ。
..私と、今日だって過ごしたくなかっただろうに。
「食い終わったらどこ行くかー?スウー」
春さんは、ガッとスウさんの肩を組んだ。
「あ.....................」