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ご指名は?1.5

第3章 まさかの疑惑



「なんてね、冗だ...」

「隼人ッッ!!」

葉太郎くんが、私の手と隼人さんの手を離した。

「山田困らすんじゃねぇ!」

愛の救世主が注意してくれている間にもーー..

ああああ心臓の奥がぐぎゃんとしてやばいいい!!ドキドキよりドゴンドガンくらいうるさい!

「ごめん2人とも!並ぼう」

ごめんと言いつつ、隼人さんは私の手首をパシッと掴んだ。

「!」

「あオイ.....!」

そしてそのまま私達は最後尾に。運良くスウさんの後ろに並べた。私達の後ろにお客さんがまた並ぶ。

「こんな人並んでるって、ここ人気なんだねー」

「そうだなあ」

葉太郎くんはあごの下に、指を小さく添えた。

いや、それより、隼人さんの手がまだ手首にあって..!強引にバッと離してまた変な空気になるのもなんか嫌なので、そのままにしておく。

「.................」

ふと、スウさんの方を見ると、ばっちり目が合ってしまっーーと、合いそうな瞬間には目を逸らしていた。私の得意技。

ま、まだ周りに美男子様様方がいることに慣れていないなア。慣れられる人は、あの、きれいなひと、くらいじゃないだろうか..。

と、どこかでゲホッ、と咳き込む音がした。多分菜太郎。そして、多分、ホストの時に来ていたきれいなひとは菜太郎の元彼女。


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