第3章 まさかの疑惑
!?
その場にいる全員が固まった。いや、くくさん以外固まった。
「一瞬でも、お前のその、洗脳みたいなものもう使わせねぇぞ」
やけに春さんは真剣な声。その声で、余計に動けなくなった。
「春のせいでしょう.....こうなった...っの................」
駅内は不気味なくらいとても静かだった。くくさん以外、誰も動いていない。
「それは...悪かった。もうしねぇから、もう...」
私はハッとした。
背中しか見えないけれど分かる。スウさんは目元ををこすっていた。
「こするな」
春さんはスウさんの両手首を掴んで顔の横にあげた。
「コソコソコソコソ1人で傷付くのはやめてくれねぇか」