第3章 まさかの疑惑
「そうなのかー..って隼人!」
あ、アレ?え?
隼人さんが微動だにせずに無表情で固まった。
「天使?あっ、葉太郎か...」
「今意識どこ行ってたんだよオイ!!しっかりしろ
ッッ」
「は、隼人さん大丈夫ですかぁ!?」
よろっとよろめいた隼人さんを抱きとめるスウさんという2人の様子にエクセレンンッ..!とにわかに思いながら前に躍り出る。
「はっ!山田!」
隼人さんの目に光がまた戻る。思わずホッと息を吐
いてしまったーーー..。
「あっ、山田は、ただ純粋に気になっていて、それ以上の他意は無いよなッッ!?」
ん、鯛?めでた、あっ、他意か!などとバカっぽい
ことを思っている間に、スウさんに支えられている隼人さんは物凄いこわ...ダンディーな顔でこちらを見てくる。ひえええええ?
「えっ、そう、ですよ!」
その瞬間、隼人さんはスウさんに顔を近づけた!その瞬間、私の鼻の穴から赤い液体が噴射された!その瞬間、菜太郎がぬいぐるみで自分の顔を隠した!その瞬間、赤い液体が2倍に噴出された!
「今回ばかりは俺もくくに賛同!スウのお兄さんに会ってみたいなァーなんて!!!」
隼人さんの目血走ってる..なんかキャラ崩壊してません..?と私は手の甲で鼻血を拭う。
「いや、他人の事心配する前に自分の事心配した
ら?」
という菜太郎の声は聞こえなかっーー今だけは、確かに聞こえる。ぬいぐるみ設定生きててアジャアス!!オツカレーーッスセンパイ!!
「う...ん.........いい......よ..........」
と、すごい探し回り、偶然あったポケットティッシュの存在に歓喜した後私の鼻血もう止まっててえ?あ、いらないか..ってなった葉太郎くんかわえかわえ
えのお( ͡° ͜ʖ ͡°)と思いながらくくさんの手から逃れる私は、すっかりこの生活に馴染んできているようだった。