第5章 ※これは、一応ホストの話である(?)
..って、どこかに去ってしまった。呆然..とした瞬間、後ろの白い胴着?っていうのかな、な姿の女の子軍団も押忍ッッッッ!!!!鈴姐さまッッ!!!と時間差で叫んだ。びっくりして石になってる間に、ぞろぞろぞろ..と葉太郎くん護衛団はばらばらに消えていった。
「ふう..全くなんだってんだい..」
とちょっと?乱暴な言いくちになりつつベランダにもたれた。
教室のクラスメイトは葉太郎くん護衛団たちにそこまで反応してなかった。実は私の知らないところで何回も見ていて見慣れているんかな?ともかく、無表情の顔から、汗が流れてくる。
「それにしても..葉太郎くん大丈夫かなぁ〜..」
と言ってみたけど、..ぶっちゃけ、いくら美男子様々様々とはいえ、まだ欠席した時にそこまで心配するような仲にはなってない、と正直思う。だから、私の知らない事情があるんだな〜ってこれから先しばらく学校来なかったとしても別に納得できそうな勢いだった。
私ははぁ〜っと息をついてベランダに肘をつき、快晴の空を見上げる。もうすぐチャイムが鳴る。そう気づいたのは理科子ちゃんがこちらに向かってズンズカやってきてくれたからだ。
「あれ?」
それは、思ったより早い再会だった。
..今日の帰りは、理科子ちゃんと、と言いたいところだったけど、帰る方向が違かったので無常にも別れてしまう事態ーーとまぁ置いといて。
「は、
..葉太郎くん?」
その人物は一瞬ビクッと肩を震わせ、こちらを振り返ってきた。
「山田ッ..!」
やっぱり葉太郎君だった。ちょっとそこまで驚く必要があるのかというくらい瞳は揺れていたけど、すぐに普段の葉太郎君に戻った。
「なんーーー」
とここで私はハハッ!!と口を閉ざす。体調良くなかったんじゃないのかな..違う、もしかしたらデリケートな理由があるのかもしれない。それに気づいたから。それだとさっきの一瞬の動揺も説明がつく、かも..。
「..何か、今日欠席みたいだったんだけど、家庭の事情とかの理由とかでなの?」
と、しかし欠席の理由聞かない方がなんか不自然な感じがしたので、私はサラっと流せるような理由を付けた。
「ん.....まぁ、そんな感じだ!あ、これから1週間休むかもしれねぇけど、心配しなくていいからなッッじゃあ!」