第4章 大魔お..法使いナタリン☆
!!いつの間に、部屋の外から私たちは押されていて、スタート地点が見えていた。葉太郎くんは、いつの間にか立って移動させられているのに気づいていたかな··。私がさっきからボーッとしついただけ?葉太郎くんの反応は特に無い。
「ゲームは終了。ちょっと残念だけどね····、じゃ、戻って。」
え、とまた驚く前に、目の前がぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅーーーーーっとグルグル!!!城が絵の具で塗られ、またはがされてるような··。
「っ··山田ッッッ···!!!」
と、竜巻の中心で巻き込まれているようで、そのなかから葉太郎くんの手が伸びてきて、私の手首を掴んだーーと思ったら、ガクン、とその腕は急に下がった。
< ああ、気絶しちゃったみたいだね。ねぇ、君ーーーーーーーーーー >
と、私の頬に、紫の髪の男の人の手が、触れる。冷たくて、一気に不安が押し寄せてきた。
< この子がどうして君にたどり着いたのか。全然あの人には似てないけれ
ど、君のこと、気になるんだ····。 」
嫌な予感程、的中するものだ。
「 もっと、僕と一緒にーーーーーー」
視線と視線が交差した刹那、謎の男の人は、急に手を引っ込めた。しょうがないね、というように、男の人は肩を竦める。意味が分からないまま、目の前のこの人も、何かに吸い込まれてゆく。思わず、腕を前に出してしまった。
< しょうがない。ーーー彼も、気絶しても、君を離さないもの····。 >
そして、何か言いたげに口が開いたのが、歪みゆく視界の中で見えた時、···ふっ··と竜巻は消えた。
「戻っ··た?」
と辺りはさっき同じ。
「まだだ。」
「!!」
後ろを振り返ると、菜太郎がいたっ!!
「ええええええええええ何でアンタがっっ」
と問い詰めようとした瞬間、バリバリバリバリッッッ!!と、菜太郎の身体の周りに、あの電流ーーーーーー
「ギャスッッていやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
再びものっすごい竜巻が私達を巻いてゆく!!!
沈みゆく視界の中で、菜太郎が発した言葉を、私は聞き逃さなかった。
「二人とも馬鹿過ぎ··」