第4章 大魔お..法使いナタリン☆
4階まで、再び一気に登りーーー。「ぜえいはあぜはあはあはっははあぜいぜ」
「呼吸困難かッッ!?!?」
と命の心配をしてくれる葉太郎くんに、背中をさすられつつ一息タイム。
「葉太郎くんの部屋がある階に、図書室があるんだね~っ!」
爆発しそうな肺を若干押さえつつ、葉太郎くんのおかげもあって大分落ち着いた。
「そう‥だな、確かにそうだったな!」
とちょっと目を輝かせる葉太郎くん。そういえば、葉太郎くんはこの城のどこに何があるって大体知ってるのかな。他の皆さんも、おばあちゃんに…?って、おばあちゃん、私にも教えてよ!!まあ教えられたとしても、こんな広いお城だから迷子になると思うけどっ!
「あっ、その前に!」
葉太郎くんは、私の方をくるっと振り向いて…。
「図書室にも何かヒントあるかもしんねぇからッ、メモ補充してくるぜッッ!!」
と葉太郎くんは私に顔を向けつつ、そのまま駆け出した。お爽やか…ッッ美しッ
「う、うんっ…!」
ちょっとしてから、ありがとう、と言うことを忘れたことに気付き‥申し訳なくなった。葉太郎くんは足が速く、すぐ部屋の中に、背中が入っていった。
葉太郎くん…
そういえば、本の積み重ねた順番を、私も思い出そうとしてる時ずっと何かを書き込んでいた。手を止めたりせず…。
あれって、ヒントになりそうな事を書いていってくれたんだよね。恐らくは、もしかして、私を不安にさせないようにっ、て事もあるのかもしれない。
私は壁に背中をつけた。…1人になると、やっぱり、闇の廊下に心が侵食されそうになる。
「………」
さっき、”この後ろには行ってはいけない”と、あの紫の髪の人が言った危うすぎる、あの一線を越えようとした時ーーーーー、私はほんとに怖かった‥し、絶望した。
ねえ、もし…っそんなに頑張って、今度こそ、見つからない場合…また、いとも簡単に行ってしまうの?ーーー今の時間、もしかしてあそこに行っているのかも…とゾクッと震えてしまう。
カオ
あの、彼の表情が、焼き付いていて…。
「よしっ、じゃあ‥行くかッッ!!」
とドアから出てきた葉太郎くんが視界に入り、ハッと意識が戻る。
「う、うん…!」