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ご指名は?1.5

第4章 大魔お..法使いナタリン☆



パラパラ、としおれた葉太郎くんが開いた本を、横から見ようとしましたが止めました。んなぜなら恥ずかしい展開になるのは分かっていたからです。

「あれっ、何冊も入ってる…!!」

と、半分潰れてしまったダンボールの中に、古ぼけた本が平積みされていた。赤い表紙の本を1冊手に取る。ちょっとほこりがかって色褪せていた。

ーーーなんか、中身は物語みたい。ウッ、普段小説読まないし、読んだとしてもフランクなやつだから、頭が内容に追い付か…。

「物語、みたいだな…山田は?」

ただっ白い空間だったから、また、浮いているような感覚になったけど、葉太郎くんだけは、ちゃんとそこに立って”いる”ように見えた。

「あっ…私も!」

どれどれ、と私と葉太郎くんは、箱の中身の本を漁りだした。1冊1冊、何かヒントが無いかーーと、ちょっぴりはちゃめちゃな頭で文を辿ってゆく。

ううん…ほとんど物語の本で、後は植物図鑑とか、私のだぁ~い嫌いなお算数のお本とか…物語の本は、お話のジャンルバラバラでヒントが見つかりそうには…

というかそれにしてもホントにこの城、よく分かんない。なんでこんな部屋と、こんな本があるんだろうーー…なんか不思議に胸がときめきながらも、…ここから共通点出せといっても‥、と頭に叩きこもうと文を指でなぞった。

「うぅん…あッッ!」

と、また葉太郎くんがぴいんとキタようで、いきなり正座し、腕を伸ばして本を積み上げ始めた。

「なっ、何してるの葉太郎くん!?」

すんごい動きがせかせかせかせか!としてたので、思わず彼の元へ駆ける。カワイ゛

「も、もしかして…ッッ!最初積んであった本の、表紙の色の順番が関係してるのかもしれんねぇッッ!!」

はっ…..?とした。確かに、厚さやサイズや色の違いこそあれど、…本の表紙ーーーブックカバーだった、は、どれも同じ装飾だった。

「!!!っ、そっそれだよ!!絶対!!ウンゼッタイっ!!」

と便乗し、一緒になってスライディング正座して本に近付いてみたたけど…。

「お、覚えていない…んだ…」

ジラリ、と彼の方を恐る恐る見る。

「オ‥レも……。」

積み上げられてた順番!!!2人で漁って訳わかんなくなってる…。

一筋の汗が流れ落ちた。2人共。

さっきの、浮かれていたモンキーは、誰だ…。


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