第1章 Another Story
「挿入れるよ?」
凛が一瞬身構えたのを視界が捉え、解れて柔らかな凛のなかへと。
ゆっくりと自分自身を挿入した。
「…………んん、っぁあ…っ」
「…………っ」
相変わらず、締め付けすごい凛ちゃん。
「凛ちゃんのなか、気持ちいい…………」
「そゆ、の、いらない…っ」
「なんで?凛ちゃんだってこんなに吸い付いてきて、凛ちゃんに食べられてる気分」
抜くたびに。
きゅう、と媚びてくる。
また突いて、うねりながら奥へ奥へと誘導される。
「気持ちいい?」
「しらな…………っ、ひ、ぁあ!!」
ぐり、て。
凛の気持ちいいところを一突き、すれば。
さらに吸い付くように追いかけてくる、凛の身体。
「聞かせて、凛」
体を屈めて、凛の耳を舐め上げる。
そのまま吐息と一緒に声を脳まで捻じ込んで。
凛を、見た。
「…………っ」
涙目で、潤んだ瞳に。
甘い声で鳴いた証拠の濡れた唇。
真っ赤な顔。
自分自身が、ズクン、とさらに熱を持つ。
「…………!!」
「凛」
「なん、でこんな時だけ呼び捨てするのぉ?」
かわいい。
舌足らずにそんなかわいいこと、言わないで。
泣きながらそんな目で見ないで。
凛。
ぐちゃぐちゃに壊したくなる。
俺だけ見ててよ。
他の誰の目にも触れさせないで。
「…………気持ち、いい」
「…………」
「翔琉が、してくれるのぜんぶ、きもちい、の」
ねぇ。
知ってる?
「…………だい、すき…っ」
俺がどんだけ凛ちゃんを愛してるか。
凛ちゃんが俺の名前呼ぶだけで、どんだけ幸せになるか。
凛ちゃんが、そばにいるだけでどんだけ。
凛に、欲情するか。
「俺も、大好き」
ぎゅう、って抱きしめてキスを、すれば。
なかがさらに収縮を繰り返して。
そのまま。
追い討ちをかけるように腰を打ち付けた。