• テキストサイズ

ラブヴァンプ-Another Story-

第1章 Another Story




夜。
夕食もお風呂も終わり、同室だったはずの友人は凝りもせず女の尻を追っかけてる。
ひとり部屋で凛からの連絡がひとつもないことに悶々と、していれば。
まさかの向こうからの、着信。
部屋に鍵かけて。
カメラをオンにした。



『ごめんね、忙しかった?』

液晶には。
入浴後だろーか。
まだ髪が濡れたままの、凛がいた。

「全然。凛ちゃんちゃんと乾かさないと風邪引くよ?」
『あ、うん。みんながお風呂入ってるときしか、翔琉と話せないって思って』
「急いで出てきたの?」

恥ずかしそうに頷く凛に、無意識に口角が上がる。
やばい。
可愛すぎる。

「そっちは京都だよね?どう?楽しい?」
『うん。翔琉は?』
「楽しいよ。日差しは?平気?」
『あ、今日はこっち、雨だったから』
「ならよかった。血、あげらんないからさ」
『…………いつも、ごめんね?』
「なんでいつも謝るの。俺が好きであげてんの!!」
『…………うん。ねぇ、翔琉』
「ん?」
『その、あのね?』
「うん」
『あの、ね?…………たり、とか、した?』
「何?」
『…告白、とか、され、た?』


「…………」


『あ、ごめん違うの。なんでもない…』



告白とか。
されたり。
それ。
確認、したかったの?


「はぁー。やばい帰りたい」
『え、あ、ごめん翔琉。やっぱ今の忘れて』
「やだ」

あんなかわいいこと言われて。
忘れるとか無理。

「早く凛ちゃんに触りたい」
『っ』
「凛とイチャイチャしたい」


5日間とか。
なんの罰ゲームだよほんと。


『あ、あたしも…………』

ああほんと。
かわいいなぁ。
真っ赤な顔が。
潤んだ瞳が。
愛しくて仕方ない。


『早く翔琉に会いたい、です』

「…………っ」


破壊力。
実際に聞いてる声とスマホから聞こえて来る声のギャップが。
ダイレクトに下半身を攻撃する。


本気で。
今すぐ俺を京都に飛ばして。
お願いだから。
/ 18ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp