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ラブヴァンプ-Another Story-

第1章 Another Story



ゾク。
って。
した。
身体中の血液、沸騰したみたいに。
もう余裕なんか無くなって。
そのまま夢中で唇を貪った。
凛が苦しそうに背中にしがみついても。
逃れようと顔を逸らしても追いかけてまた、塞ぐ。
いつしかそのまま凛の身体が扉伝いにずるずると砕けていっても。
膝を折って、凛を追いかけた。
だって凛、嫌なら俺を引き剥がすことくらい簡単でしょ?
されるがまま、ってことは。
嫌じゃない、ってことでしょ?



「…………調子に乗るよ?俺」
「いい」


唇を離せば。
銀色の糸が、伸びて切れる。
凛の口の端からこぼれ落ちた唾液をなめ取って、また、唇を重ねた。
右手を制服の中へと忍ばせて、背中のホックを外す。


「すごく調子に乗ってるけど、止めるなら今だよ?」
「拒否権、ないって…………っ」
「…そーでした」


首筋へと舌を這わせれば。
喉をそらして、凛の両手が首へとまわる。
そのままゆっくりと、頭の下へと右手をまわし、床へと凛を寝せた。

「冷たくない?」
「へーき」
「なんだか今日の凛ちゃん、積極的だね?」

「〜〜〜っ」

恥ずかしそうに両手で目元を隠す凛に。

「ごめん、もー言わないから。隠さないで見せて」
「っ」

そう、謝れば。
凛は黙って、両手を外す。


「…………」

真っ赤。
え、泣いてんの?
おっきな目に溜まった涙が自分を見上げてる。
かわいくて。
愛しくて仕方ない。


「明日から修学旅行、だし」
「あー、うん、楽しみだよね」

制服を捲り上げて、手を胸へと伸ばす。

「クラス、違うから全然、会えない、から」
「…………ぇ」

ポツリポツリとかわいいことを言い出した凛に、思わず顔を上げた。

「え、さっきぼーっとしてたのって」
「だって翔琉、昨日クラスの子に告白されてたもん」
「…………告白?」
「見てた」

拗ねたように視線を横向けて、凛の声のトーンが、落ちる。
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