第1章 Another Story
…………かわいい。
なんでこんなにかわいいの。
凛ちゃん。
「…………気持ち良かった?」
「…………」
コクン、て。
恥ずかしそうに頷く凛に理性崩壊。
次いで。
嬉しそうにさっきつけた所有物(あと)へと指先を伸ばす凛に。
視線が釘付けになる。
「ちゃんと、ついたかな?」
「そんなに嬉しいの?それ」
「…………だって翔琉、こーゆー付けないじゃない」
「え」
「なんか、独占欲、みたいで…………。」
え。
何。
今日凛ちゃん、すごく積極的じゃない?
なんのご褒美、これ。
「…………そんなのいつも、思ってるよ。凛のことならいつだって独占したい」
世界中の男たちから視界を奪ってやりたい。
誰の目にも凛を見せたくないし触れさせたくなんかない。
「付けなかったのは、そんなの付けて男たちが凛でゲスい想像すんの嫌だったからだし」
「え」
「ほんとは見せつけてやりたい。凛は俺のだって。俺だけの凛ちゃんだって」
「かけ、るも、いい。わかった」
「わかってないよ」
恥ずかしそうに背中を向ける凛を後ろから抱きしめて。
耳へと、舌を這わす。
「翔琉…………っ」
「かわいい凛ちゃん。好き」
「わ、かった…………っ」
「逃げないで凛。好き。大好き。愛してる」
「…………ッ」
耳まで真っ赤。
やばいかわいい。
「このまま、今度は凛を俺にちょーだい?」
「…………」
「ねぇ、いい?」
耳から首筋へと舌を這わせ、右手を制服の中へと忍び込ませた。
「拒否権、くれない…………っ、くせに」
くすぐったそうに肩をすくめて。
凛が甘く、吐息を漏らす。
「まーね。だって凛、完全に俺に身体預けちゃってるじゃん」
「…………ッ」
「凛の身体、熱いね?」
「翔琉の、せいでしょ…ッ」
「うん。そーやってさ、俺のせいにして感じてよ凛。俺だけに甘えて」
後ろから手を伸ばして顔を向かせ、唇を奪う。
凛の唇、どーしてこんなに甘いんだろう。
柔らかくて、ひんやりと冷たくて。
食べ尽くしたくなっちゃう。