• テキストサイズ

最強、武神の野良生活 (ノラガミ)

第3章 招かれた厄災


------------------------------------
---------------------------
-----------------



店を出ると冷たい空気が頬をさすった。後ろでありがとうございましたと声が聞こえ、振り返ると夜卜がなにやらレジで馬鹿なことをしている。


「もう!まったくあの人は!!」

少々乱暴にドアを開けながらひよりが出てきた。神流も後に続く。
ふと、雪音がこちらを見ているのに気付き首をかしげると、やや頬を染めてつぶやいた。



「一応…ごちそうさん。」



恥ずかしそうに言う雪音に一瞬驚いた顔をするも、ひよりは優しく微笑んだ。

「いえいえ。私、壱岐ひより。ひよりでいいよ。」

「ひよりはあれの何?」

「えっと…体を落とす体質になっちゃったから、夜卜に治してもらいたくて…」

「ふーん、ついてないね。」

「だよね…」




あははと笑うひよりに、神流は目をつけた。行きながらにして妖とは珍しい。夜卜はまだかと、後ろを振り返り、ガラス越しにその姿を見つめながら二人に会話に耳を傾けた。



「あの…雪音君はなんで…」


躊躇するように一旦口を閉じる。


「夜卜の神器になる前はどうしてたの?」

「…さぁ?とにかく、死んだのは知ってるけど気付いたらアイツの手の中にいて、生きてた時のことまったく覚えてない。これからのこともさっぱり。」


/ 76ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp