第3章 招かれた厄災
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「ひよりが食い物備えるってよ。」
夜卜が入ったのは、とあるファミレス。二人して訝しげな顔をして暖房でいい感じに温まっている店内へと足を踏み入れたわけであり、夜卜がひよりを呼び出したのである。
夜卜と向かい合って睨みつけるような目を向けるひより。そんなことは気にもせず、胸を張ってこういった。
「どうよこのカリスマ性!」
「完全にたかりじゃん。」
「食べたら今度こそ私のお願い聞いてくださいよ。」
怒ったように言うひより。雪音は何気なくひよりに貸してもらっていたマフラーを椅子の上に落とすと、自分は夜卜の隣でテーブルに伏せた。
「いらっしゃいませ。お決まりになられましたら…」
「お姉さん!水三つ。」
水を運んできたウェイトレスに指で三を示しながら夜卜は言った。
「え?…ぁ、あ!!も、申し訳ございません!!」
今まで気が付かなかった夜卜達の存在に気付き、急いで頭を下げるウェイトレスに、神流は気にしないでと笑う。
それを見て、ひよりはある疑問を投げかけた。
「夜卜達は人間じゃないから人に見えないのでは?」