第7章 病
しばらくして身体が落ち着いてきた頃には、未来がいる隣の部屋は静まり返っていた
元就は静かに少しだけ襖を開け様子を伺うと、未来は規則正しい寝息をたてている
他人と同じ部屋では眠れない
この宿に泊まることを決めた時から、睡眠を取ることは考えていなかった
「…湯浴みでもするか」
さっきのことで全身汗でベタついていた
足音を立てず、未来の寝ているところを通り過ぎ露天風呂へ向かう
(…つーかこの女、裸を見られたとかであんなに動揺してたくせに、寝顔は気にしねェのかよ。よくもまあ呑気に寝れるなァ)