第14章 二人の距離
「どう…ですか?」
「なんでお前の方が震えてんだよ」
「え…?」
元就の手に触れる自分の指先が、微かに震えていることに気づかなかった
「あ…どうしてでしょう。また、拒まれちゃうかなって、思ったのかも…」
「身体が条件反射に怯えていたのか…」
「え…?」
元就の呟きは未来の耳には届かなかったが、未来は口元を緩めた
「あなたの手は、あったかいですね…」
未来は目を閉じて、手袋越しに伝わる温かさを感じている
「…元就だ」
「え…?」
閉じていた目を開き、間近に迫る元就を見つめ返した
「あなたじゃねェよ、元就だ。呼んでみろ」
トク…トク…トク…
未来を見つめる元就の瞳に鼓動が早くなる
(どうしてそんな優しい顔するの…?)