第14章 二人の距離
「え、あ…。そ、それは、命令…ですか…?」
早る胸の音を気づかれたくなくて、この期に及んで可愛くないことを口走ってしまったとすぐに未来は後悔してしまう
(もう、私のばか…っ、意気地なし…っ)
「いや…、お前にはそう呼んでほしいと思っただけだ、未来…」
「……っ‼︎」
(今…私の名前…っ‼︎)
未来しか見えていない、未来しか映っていないその瞳に吸い込まれてしまいそうだ
「ずるいです…。いつも奴隷奴隷って呼ぶのに…」
優しい瞳で未来を見つめたまま、元就は未来からの言葉を待っているようだ
「うう…。も…元就…様……っ」
「…やっと呼んだな」
「………っ‼︎」
未来は自身の目を疑った
いつものような意地悪じゃない、ふわっとした優しい笑みをこぼす元就に、未来は完全に目を奪われてしまい、視線を逸らせなくなってしまった
「…未来?」
部屋に日が差し込んできて明るくなってくると、頬を染めた未来の姿が元就の目に映った