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姉御審神者の本丸

第3章 日常の始まり


物思いにふける時間も終わり、
あとはパソコンとの睨めっこになる。
今は新しい刀剣男子を鍛刀したり、演練や出陣ができるほど、
皆の精神面的に余裕がない。
遠征が妥当かもしれないが、すぐには難しそうだ。
内番はあらかじめ振り分けてはいるけど、
何か楽しいと思えることをしたいとこだ。

如何せん、自分の店のことも考えなければならない。

高級取りと言われているこの仕事。
給料を利用して目標の占いカフェをしてもいいかもしれない。
刀剣男子がしばらく困らないくらいのお金ももらってはいるけど、
ずっとというわけにも行かない。

「頼ればいい」か…。
お願いしてみようかな。でも、まだ、まだ、
皆の信用を得るまでは、審神者としてもっと頑張らなければ…。

あることを思い立ち、自室にあるもとを取りに行く。
そして、本丸の厨であることをしようと思う。

歌仙「主!どうしたんだい?なにか作るのかい?」

『うん!もうそろそろ昼時やん?ご飯食べ終わったら、おやつの時間にしようと思って、何人かでお菓子作りしようかなと思って!特別なお茶もあるんよ!』

歌仙「お菓子作りか!それはいいねぇ!きっとみんな喜ぶよ!」

『そうかなー?一緒にどう?』

歌仙「魅力的なお誘いだけど、洗濯があるからね…その…残しておいてもらうことはできるかい??」

『!?もちろん!あ、でも、お茶はそのときに作れるかわからんから、今飲んで!』

歌仙「特別なと言っていたね!いただこうかな!」

任せてと、お湯を沸かしていると、光忠と伽羅ちゃんが厨に入ってくる。

燭台切「主ちゃんに歌仙君。楽しそうだね!何か作ってるの?」

『光忠も伽羅ちゃんも飲んでいって!』

歌仙から説明を受け、三振りとも席に着く。
そのタイミングで大きいポットに蕾のような茶葉をいれ、お湯を注ぐ。しばらくすると、

大倶利伽羅「!?」

燭台切「花が咲いた!」

歌仙「なんて雅なんだ!」

『これは工芸茶。または花茶っていうんやけど、お湯を注ぐと花が咲くんよ!このお茶はジャスミン茶やから、もちろんちゃんと飲めるで!
飲み終わったら、別の容器に移して毎日水さえ入れ替えたら、約一週間は水中花として楽しめるよ!』

皆のキラキラした目を見てると、つい嬉しくなってしまう。
おいしそうに飲むものだから、また大量に注文しようと決め、自分も席に着いた。

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