第2章 ブラック本丸ならぬホワイト本丸
大倶利伽羅「塩多すぎないか」
『塩豚にして、ベーコンみたいにするんよ。だから、毎日キッチンペーパーを変えて1週間寝かせるんよ。』
わかった。と淡々と調理をする彼も手際が良く、料理慣れしているように見える。
『歌仙はそっちの2キロの分を醤油麹につけておいてほしい。明日なったらええ感じに柔らかくなっとるから、薄く切ってもやしと炒めたらええおかずになると思う。
光忠はジップロックにお肉とニンニク、ローズマリー、塩コショウふってオリーブオイル入れてもみこんで冷凍しといてほしい!
1品足したい時とかに焼いたらすぐ食べれるからな!』
2人も調理をしながら、
光忠はふと、クスリと笑った。
私が首を傾げると
燭台切「いや、いいお嫁さんになりそうだなと思って。ね?伽羅ちゃん?」
大倶利伽羅「.....チッ」
歌仙「色々と勉強になるよ。空いた時間に作り置きさえしておけば、とても楽だよね。」
『私にも料理当番回してな!』
嬉しそうな表情を見ると、こっちまで嬉しくなる。
出来たあがった料理を盛り付け、広間に持っていく。
すでに集まった刀剣たちからは驚きの目を向けられる。
主!と焦ったように駆け寄ってくる...えーっと確か..
『長谷部くん?』
長谷部「主!雑務は俺に回してください!
手を煩わせるなど、あってはなりません!」
『あー、好きでやってるからかまへんで?
あ、ほんなら、料理盛り付けてるから広間に持ってきてくれんかな?』
長谷部「主命とあらば!」
嵐のように厨に走っていった長谷部くんに苦笑いを零す。
『えっと、口に合うかわかれへんけど、光忠や歌仙、伽羅ちゃんの監視付きやから毒は入ってへんから安心して。』
次々と運ばれてくる料理たちを見て
短刀たちが困惑したように
私を見る。
五虎退「あの、僕達のは...?」
一期一振「まさか、酌でもさせるつもりですか?」
『え?全部食べてええよ?』
へ?っと気の抜けた様な声があちらこちらから聞こえる。
一期一振さんからは
全部...我々のために?と並んだ料理を見て呟いた。
乱「すごい...こんなに豪華なの初めて...」
厚「本当に食っていいのか?」
『食べ食べ!お酒も飲みたかったら飲んだらええよ!あ、飲んでも呑まれたらあかんで!』
秋田「お、お注ぎ致します!」
『いや、私、お酒飲まれへんねん。』