第3章 知らない世界はこんなにも
ラクサス…。
皆に会いたい。
息を大きく吸っても、知らない空気が体内を巡る、先程まで、感じていた懐かしい匂いももう微かなほどに薄れてしまった…。
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あれから、数ヶ月たった。
まだ、慣れないけど、沢山の人と知り合った。
フェアリーテイルに帰りたいと思いつつもこちらの環境に慣れてしまっている自分に呆れつついた。
そんなことをぼーっと考えていると、また、いつもの声が聞こえてきた
「」
『おはよう、冬獅郎』
「あぁ。」
『ねぇ、私ってさ、いつになったら元の世界に戻れると思う?』
「…」
『なんてーねーっ!あははっ甘味堂いこーっと、とーしろー奢ってねーっ』
「はっ、なんで俺が」
『はい拒否権なしーっ』
「ちっ、しゃーねー」
『やったーっ』
私はここのところずっと冬獅郎といた、きっとそれがいけなかったのかどうなのか、私にはわからない。でも…あの子の恨みを私はきっと買ってしまったんだろう。