第2章 1日目 ―春日山城―
「女中と聞いて来たので、混乱が……」
「あら、私達 城の者は初めから、姫様がいらっしゃると伺っております。」
(初めから、か……)
例えば伝達する最中で、内容を間違えるというのは、他の任務でもよくあることだった。
神楽も、過去に1度伝え間違いをしてしまい、大惨事になりかけたことがある。
……だが、この場合は、何をどうしようとも、間違えようもないと思った。姫と女中を間違えるなんて、どうかしてると、誰しもが思ってしまうほどに。
だとすれば、残された選択肢はただ1つ。
(──誰かが、嘘をついている)
主か、城の者か、はたまた別の第三者か。
誰かがこの計画を利用して、何かを謀ろうとしているのかもしれない。
裏切りなど考えたくもないことだが、どうやっても今考える中では、その可能性が1番高かった。