第1章 *声のボリュームは抑え気味に。【セベク・ジグボルト】
わりと至近距離にいるセベクは、若様とやらのために鍛えているせいか体ががっしりしていた。
胸筋とかすごいある。なんだかツナギの中のインナーがとてつもなくエロく見えてドキドキした。
「終わったぞ人間。なんだ?そんな僕のことジロジロ見て」
「セベクの体、強そうだなって」
「ふんっ、お前は見るからに弱そうだからな!」
「んーまあ、そもそも私女なんだけどね…」
思わずそう言うと、一瞬だけ時が止まったような感じがした。
あ、つい言ってしまった。程度だったのだが…
セベクが何も言わない。
「え、セベク…??」
「…は、女…だと?」
「あ、うん。あんまり言っちゃいけないんだけどね」
ハハっと笑ってセベクを見ると、口をポカーンと開け唖然としていた。もうそれは本当にアホヅラで。
おっと…?これは予想外の展開…??
「…は?僕はじゃあさっき何を…」
さっき。
さっきと言われるとそう言えばセベクにツナギを脱がされ、まあ中にTシャツ着てたけど。腰やらお腹やらを触られ…