第7章 月虹
体の力をどう逃がせばいいのか分からない。
力を緩めた方が、受け入れるのも楽なのはわかってるのに。
「はあっ………ぅ」
力みすぎてるのか、目をつぶってるはずなのに、目の中がチカチカしてきた。
無意識で息も止めてたみたいで、
「カズ……カズ。俺をみて」
言われるままに、ギュッと瞑っていた目を薄く開けた。
腰を緩く送りながら、雅紀さんが、困ったような表情で、じっと俺を見つめてる。
「もっと力抜ける?」
「………あ…でき……ない」
「…………深呼吸して……」
懸命に口をあけるが、パクパクするばかりで、深い息がでてこない。
不意に雅紀さんが唇を重ねてきた。
「ん……む……」
舌で優しく口内をいじられて、気持ちいいのか、痛いのか、苦しいのか、嬉しいのか。
なんだかわけがわからなくなって、涙が滲む。
雅紀さんは、額や目元にもキスを滑らせ、もう少しだから、と、俺の腰を引き寄せた。