第7章 月虹
「…………ぅ……く」
内臓が押し上げられるような感覚に息がつまる。
充分に解れたと思っていたけれど、指なんかよりも、その存在感は桁ハズレだった。
全身に力の入った俺に、雅紀さんが動きをとめる。
「大丈夫…?」
「は……い」
「………痛かったら、俺の肩噛んで」
………できるわけないよ、そんなこと
俺は、雅紀さんのしっとりした広い背中に手をまわした。
雅紀さんは俺の額にキスをして、俺の足を抱え直す。
「………もう少し頑張って、カズ」
そして、少し腰を進めては、馴染ますように引き、もう少し進めてを繰り返し、少しずつ俺の中に入ってくる。
熱い。
熱い。
「ぅあっ…あっ」
「…ごめん…痛いね」
入っちゃったら楽になるから、と、雅紀さんは、ゆっくりゆっくり、俺を貫いた。