第7章 月虹
雅紀さんが、え?と、嬉しそうな声をあげた。
「それって自分で……準備してくれてたってこと?」
「……………」
俺は、もう全身真っ赤になってんじゃないかと思うくらい恥ずかしいのを我慢して、はい、と頷いた。
すると、雅紀さんの左手が、顔をかくす俺の腕をそっとつかみ、上にどけた。
………………
丸見えになった顔で、恐る恐る目を開けると、微笑んでる雅紀さんとバッチリ目があう。
「………嬉しいよ、カズ。ほんとにほんとに俺としたいって思ってくれてたんだね」
「……………」
だから言ってるじゃん……
俺は、またコクリと頷いた。
雅紀さんは、ぱっと笑顔になり、「カズ…」といって、また俺に深いキスをした。
「…………ん……んん」
「ん……はっ………ん」
容赦なく動き回る舌。
雅紀さんは、キスが上手いと、初めて知る。
その間、何度も触られ擦られ、グズグズになった後ろは、自分でいうのもなんだけどもう準備万端に思えた。
あちこちであがる水音が、体の熱をどんどんあげていく。
究極にいやらしい。
「カズ……もう」
「は……い」
もう、互いに興奮がマックスだった。
息もしづらい。
俺から指をぬいた雅紀さんは、天を向くくらいにたちあがった自分のものに、手早くゴムをかぶせ、再び俺に覆いかぶさってきた。
俺は、顔をあげ、雅紀さんと目をあわす。
「いい………?」
「………きて」
後ろにあてがわれる熱いものを感じる。
雅紀さんは頷いて、一呼吸おいたあと、俺の頭を抱き込んで。
「……………っ」
ぐぐぐっと、俺の中に入ってきた。