第7章 月虹
俺がクールダウンできたのを見届け、入れ替わりで風呂に入ってる雅紀さんをソファーで待つ。
雅紀さんが買ってくれたパジャマは、モコモコした素材でとても暖かい。
サイズもバッチリだ。
テレビに目を向けると、深夜のニュースが流れてる。
俺は、雅紀さんがいれてくれた炭酸水を1口飲み、フゥ…と息を吐いた。
半ば押しかける形で雅紀さんちに泊まりにきたけれど。
………なんだか気恥ずかしくて、それでいてとても幸せな気分だった。
日がかわって、一番に雅紀さんの誕生日を祝えるんだ。
なんて言おうかな………
嬉しそうな彼の笑顔を思い浮かべるだけで、胸があたたかくなる。
「なに、ニコニコしてるの」
からかうような声に顔をあげてドキリとした。
俺と色違いの紺のパジャマを着た雅紀さんは、暑いのか上の方のボタンをあけていて。
濡れてる髪の毛をタオルでかきまわしながら、でてきた。
「…………」
やばいくらいの色気に、言葉を失う。
風呂上がりの彼氏にもう一度惚れるなんて、ギャグみたいだ、俺。