• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹



思わずビクっとしたのが分かったのだろう。


「…………違う……かな?」


相葉さんが、不安そうに問いかけてくる。


でも、俺は逆に、なんでそっちが不安そうなの?と、つっこみたい。

というより、正直パニックだ。


どうしたらいい?
どう答えたら正解?
認める?
認めない?


ぐるぐると自問自答してる俺は、よっぽど間抜けな顔をしていたのだろう。
不安そうにしていた相葉さんは、困ったように微笑んだ。

そして、ふと真剣な顔になり、待つ側はずるいかな、と、呟いて、俺の目をじっと見つめた。


………………なに


そして、相葉さんは、いつもとかわらない穏やかな声で切り出した。


「…………俺の方が年上だから、俺から見切り発車で言うけど。俺は………おまえをただの後輩と思ってないよ」

「………………」

「お前が、男も恋愛対象になると知ってから、いっそう気になる存在になったんだ」

「………………」

「………言うつもりはなかったんだけど………言いたくなったから、言うけど」


そこで、相葉さんはいったん言葉を切り、俺の目をもう一度深くみて。


「俺は……お前が好き、だよ」


と、言った。
/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp