• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹



「知り合い?」


ヨコが、もう俺ら始めてるぞ、と俺のビールを寄せてくれる。


「ごめんごめん。あいつら身内みたいなもんなんだけど、久しぶりに会ったからつい」


テーブル席にもどり、乾杯とばかりに少しジョッキをあげて、俺も口をつけた。
冷えてて、うまい。

「あとで、健ちゃんが俺らにカクテル作ってくれるって」

「ほんとですかー?うわあ、俺なんにしよっかな」

「でも、勝利は、少し弱めで作ってもらわんと泥酔すんで。カクテルは口当たりいいから、するするいけるからな」

「大丈夫ですよう〜」


ブレーキをかけたヨコに対して、ふふっと笑った勝利が、何かに気づいたように頭を下げた。


「…あれ?」


勝利が、椅子の下に何かをみつけたようで、手探りでそれをひろう。


「…パスケース?」


茶色の皮のいいやつだ。
……どこかで見た気がする。

中身をちらりとみた勝利が、あーあーというように苦笑いした。


「ニノのじゃん…アイツ帰りどうしたんだろ」


/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp