• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹



おはようございます!と、颯爽と入ってきた中丸を無言でつかまえて、フロアの隅につれてゆく。

中丸は、その俺に気圧されるように、

「何?何?」

と、小さく連呼するから、俺は、小声でまくしたてた。



「ごめん、教えて欲しいんだけど。俺昨日どうしてた?」

「え?」

「だから!酔っ払って変なこといってなかった?」

「…覚えてねぇの?」


中丸が大真面目に聞き返してくるもんだから、俺は地団駄を踏みたい気分になる。

だから、それを知りたいっつってんのに!


「全然全く記憶がない」


そう口走ると、中丸は苦笑いして、まぁ…そうだろうな、と呟いた。


…その苦笑いはなんだよ!


俺が口を引き結んでると、


「…まぁ、あれからほぼほぼ寝てたけど。帰る時に起こされてからは、ほんの少しやばかったぞ」


と、教えてくれた。


「…やばいって?」


おそるおそるたずねる。


「係長に絡みまくってた」

「…どんな風に」

「おんぶして、とか」


…………。


「嘘だ…」

「嘘ついてどうすんだよ。だから、俺も有岡もすっかり酔いが覚めたっての」

……………


俺は、その場に座り込みたくなった。

最っ悪だ……
/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp