• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹



泣き上戸は扱いづらいし、絡み酒も面倒だ。


だが、寝るパターンも困るもんだな……。


結局、お開きになるまで、二宮くんは起きることなく、すやすやと寝続けた。

こんなにアルコール弱いなんて意外だ。


肩をゆすると、途切れ途切れに覚醒はするものの。


「二宮」

「……ふぁい」

「お開きだぞ。帰れるか」

「……帰れまっす」


ユラユラしながら、右手をあげて、ふへっと笑う。


「……ダメだこりゃ」


酔っぱらいのお手本みたいなその様子は、明らかに一人で帰れそうにない。


「相葉係長、俺、こいつ送っていきます」


面倒見よさそうな中丸が申し出た。

だが、今日会ったばかりの同僚の家なんて知るわけもないはずだ。


「おまえ、家どこ?」

「えっと……」


最寄り駅を聞いてから、再び、うつらうつらしてる二宮の肩をゆする。


「二宮。免許証みせて」

「……あい」


内ポケットから出したパスケースを受けとり、住所を確認する。



「……ダーメだ。中丸は反対方面だわ」


むしろ、俺の家に近いことに驚いた。
/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp