第5章 白虹

「好きだよ……」


囁かれて、うんうん、と頷く。


「…俺……もっ」

「……嬉しい」



返事をしたら、ガツンと腰をいれられた。



「あっ……あっ……あっ」



そのまま、再び二人の間の熱量があがりはじめる。
激しく体が揺れる。
キスがおちてくる。
涙があふれる。


もう何がなんだかわからなくなってきた。


俺は、ひたすら体に感じる刺激だけを追いながら、喘いだ。


「あっ……潤っ……ぁんっ」

「もっ…………イク……っ……さとっ」

「あっ……おれっ……も、出るっ……あっ、」


もうダメだと思った瞬間、松本の引き締まった腹が俺の屹立を擦りあげた。


「……っ」


声にならない声をあげ、俺は自分の腹の上に吐精した。
生暖かい液体が、腹を伝う。


「……くっ……」


ほぼ同時に、松本のうめき声。
二度、三度と力強く体内に腰を押し込まれて。


一瞬の静寂の後。


はぁはぁ……と息を弾ませながら、松本は俺の足をおろし、静かに抱き締めてきた。