第5章 白虹
「……ぅ……ああんっ!」
「智……っ」
足を抱えあげられたせいで、角度がかわった。
知ってか知らずか、松本は俺の弱いところをまともに挿した。
「あっ……あっ……」
そのまま、遠慮がちに、腰を動かしてくる。
理性を総動員してるのか、優しく抱いてくれるのはいいけど、いかんせん突いてるところが……っ
「じゅ……んっ」
「智……っ」
「もっと……もっ……と」
「…………え?」
「もっと……奥ま……で……!」
思わず口走った俺のおねだりに、松本は一瞬動きをとめたけど、それから、こくんと喉をならして、
「智……!」
呟いたと同時に、俺に体を倒した。
「あなたが……!あなたが煽ったんだからね……!」
「潤……ああっ」
突き上げられて、そのまま激しく揺さぶられる。
松本はセックスの経験はほとんどない、と聞いていたけど、男の本能だろう。
力強いその動きは、今までの俺の経験の中でも、ピカイチで感じて気持ちのいいものだった。
ギシギシとパイプベッドが鳴る。
「…あっ……あっ…やぁ……いい……」
「智………やば」
「気持ちい……あ……っ」
「うん……俺も……」
ポタポタと汗がおちてくる。
目をあけると、めちゃくちゃに色っぽい顔をした松本が俺を見つめてた。
その俺を求める強い眼差しに、キュン、と胸が鳴る。
こんな表情……知らないよ。
ずりぃよ……。