第5章 白虹

Satoshi



松本は、俺のことを、ずっと可愛い、可愛いと言ってくれるけど……俺からしたらこいつの方が何倍も可愛い。

男同士のセックスに関しては、初心者と思っていたから、まさか口でしてくるなんて思わなかった。

ぎこちない舌の動きながらも、俺を気持ちよくしてくれようとしてくれる一生懸命な想いが嬉しくて、恥ずかしいくらいに全然もたなかった。


しかも出したあとの精子なんて絶対不味いのに、思わず飲んじゃうところなんて、バカだなぁと思いながらも……愛されてる気がしてたまらなく照れ臭い。



息を弾ませながら、目をやれば、こいつのも弾ける寸前だ。


咥えてやろうかと体をおこしかけたら、松本に再び覆い被され、ぎゅうっと抱き締められた。


｢……大野さん……｣


広い胸にすっぽりと守られるように抱かれると、妙に安心して……俺は、汗でしっとりとした松本の肌を擦った。


｢……好きだよ｣

｢……うん……ふふ……｣



恥ずかしくて笑いがでる。
松本は、しばらく俺の額や髪にキスを繰り返してたけど、どうにも我慢できなくなったのか、震える声で聞いてきた。



｢………ね……この先も……いい？｣

｢…………｣



そのつもりだったが……ふと気づく。

こいつは、男同士のやり方わかるのか？