第4章 夕虹
KINGはダイニングバーだから、フードメニューはそこそこ揃ってる。
俺は、長野さんの焼きそばが食べたいなぁ、と思いながら、オムライスを注文することにした。
ご飯ものもあるんだな、と、驚く。
「……酒も種類多いな」
兄貴がメニューに目をおとして呟いた。
「飲むの?」
「まぁ……せっかくだしな」
俺は、ちらりとカウンターに目をやる。
すると、こっちを見ていたらしい三宅さんと目があった。
小さく手を振ってくれるから、俺が、ぺこっと礼をすると、彼はふふっと微笑んだ。
どうしよう、兄貴ですって紹介しに行った方がいいかな。
迷ってると、案の定、三宅さんが、ちょいちょいと手招きしてくる。
俺は、兄貴に、ちょっと待ってて、と言いおいて、カウンターに歩み寄った。
「……こんばんは」
「こんばんは。ねーねー、あの男前誰?」
「えと……兄です」
「へぇーさすが。松本一族は美形だねー」
三宅さんが、うんうんと納得するように頷いた。