• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹



10持30分を過ぎた。

ホテルの前を行き来する人も少なくなってきた。

暗い気持ちで、唇をかむ。

残念ながら一番傷の深いパターンかもしれない。
お茶一杯で喫茶店でこんなに粘れるわけはない。


……何してんだろうなぁ……


ふと、大野さんの背中いっぱいに散らばっていたキスマークが甦り、その相手と会ってるんじゃないかと、思い至る。


ということは……やっぱり。


そのさきを考えたくなくて、俺は、あと残りわずかとなったラテを、飲み込んだ。
ぬるいを通り越して、冷たくなったそれは、まずいことこのうえなかった。
これ以上ここにいても、惨めになるだけだ、と、ラテにも言われてるようだ。


俺は、苦しい気持ちで、もう帰ろう、と、立ち上がりかけた。


え…………


その時、ホテルの自動扉があき、一人の男がでてきたのに気づく。
そいつの顔をみて、背中がぞくりとした。


なんで、あいつが……


おもむろにポケットから煙草の箱を取り出し、火をつけたかと思うと、そのまま駅方面に歩いて行くその男の顔に、嫌というほど覚えがあった。


俺を暗がりに引きずり込み……信じられない淫行を強いた男。


「……っ……」


呼吸が早くなる。
吐き気がする。


なんで、こんなところであいつと会うんだ……!

/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp