第4章 夕虹
バカップルも真っ青なほど、波の蹴りあいを楽しんだ結果。
「あーあ……びちょびちょ」
大野さんが濡れた半パンをたくしあげて、笑う。
シャツまで水がとんで、ちょっと素肌が透けちゃったりとかしてる。
髪の毛も、ところどころ房になってる。
それらが全て色っぽくみえる俺は……重症かも。
そんな大野さんは、あーあ……と、俺の惨状をみて、クスクス笑った。
「松本……大丈夫?(笑)」
「……まぁ……ね。どーせこの太陽で乾くでしょう(笑)」
苦笑いするしかない。
大野さんは意外と遠慮がない。
わりとガチで波を蹴ってくるから、ジーンズの俺は被害は甚大だ。
一応ふくらはぎまでめくって遊んだけれど、そんなの
屁の突っ張りにもなりゃしない。
海水を含んで重たくなった裾を、くるくるロールアップにして、濡れた前髪を後ろになでつけた。
Tシャツも濡れて、海水が滴ってる。
俺は、一息に脱ぎ捨てて、バサッと水を弾いた。
どっかで乾かそうかな。
周りをぐるりと見渡し、テトラポットが並んでる場所をみつけ、大野さんに目配せした。
「休憩しよ」