• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹




「欲しくないってば……」

「だめだ。ほら、口あける」


動揺を全くみせない雅紀さんは、しぶる大野さんに無理矢理、野菜の粥を少しだけ食べさせた。
うえー……と、まずそうな顔をしてる大野さんを、俺は、ただ見つめてた。


「夏風邪だと思うよ。今日一日おとなしく寝てること」


雅紀さんに諭されて、大野さんは、ぶうたれた顔で頷く。

ゆっくり横になった大野さんは、俺を見上げて、ごめんと言った。


「……せっかく来てくれたのに。もっといろいろしゃべりたかったね」

「……また来るよ」



だが、俺はといえば、さっきの、キスマークが頭から離れないから、作り笑いしかできなくて。


「……はやく元気になってね」


昨夜、彼を抱きしめて寝た、ときめいた気持ちは、綺麗さっぱりなくなった。
かわりにあるのは、戸惑いと……どろどろした黒い気持ち。

大野さん……誰にそれをつけられたの?
恋人いないんじゃ……なかったの。


俺……うまく、笑えてるかな?


「智。松本くん送ってくるから。俺が戻るまでちゃんと寝てるんだよ?」


雅紀さんが、車のキーを手にして立ち上がり、俺の腰をぽんと叩いた。

/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp