第1章 ららら
全員が俳優根性みせたクオリティーの高い作品から、相葉くん筆頭に、はちゃめちゃに笑える作品まで、実に面白い企画になったと思う。
なにより、素で笑ってるみんなの顔を見るのが好き。
爆笑する翔くんも、冷静につっこむ、にのも、あたふたしてる相葉くんも最高。
だけど、俺は常に画面右下で微笑む彼から目が離せないんだ。
可愛らしい笑顔をあれだけネット上に晒して、若干ジェラシーすら感じる……なんつったら、あきれられるな。
「……でも、これさぁ、最後、潤のナレーション聞いてたら泣きそうになっちった」
「……ふふ。なんで?」
そんな彼が意外なことを言い出したもんだから、驚く。
そんなの初耳だけど?
「わかんない。わかんないけど……なんか、グッときた」
「……あのお話に、グッとくる要素はなかったとおもうけど?」
「おまえの声聞いてたら……って話。なんだろね」
んふふ、とまた笑って、彼は缶をあおった。