第4章 夕虹
「……だから、今日はバイト休んで、雅紀さんとお墓参りに行ってたんだ」
ベッドに座り、松本にも座るように促す。
松本は、なにか考えるように首をかしげ、えっと……と、言った。
「……今日……二人でケーキ屋さんも行った?」
「……ん?ああ、いった。そういや、そこでお兄さんと会ったよ」
「…………」
「それで、すごいことが分かってさ。お兄さんと雅紀さん、先輩後輩の仲だったみたいでさ……」
「…………そう」
松本が、納得したという顔をした。
…………あれ
もっとびっくりしてくれるかと思ってたから、拍子抜けだ。
松本の悲しいような、なんともいえない表情が気になる。
「……どうかしたの?」
「ううん……すごい偶然だな、と思って」
「お兄さんと……まだ、うまくいってないの?」
「……ううん……むしろ」
「むしろ?」
「確かにまだ喧嘩してたけど。…てか、今日も揉めてきたけど………仲直りしようと思ってたから」
「…………そっか」
「うん」
松本は、少し笑った。
やっと、笑顔がみれたと思った。