第4章 夕虹
詳しい話を松本から聞き出したいが、タイミングがいる。
雅紀さんは、それを俺に一任してくれた。
落ち着いたらでいいから、と言われ、俺は頷いた。
時計の針は、いつのまにか一時をまわろうとしている。
寝室から戻ってきた雅紀さんは、松本に笑いかけた。
「客用の布団敷いたから、松本くんそこで寝てね」
「……ありがとうございます」
「智は、俺のベッドでいい?」
「……いい……っていうか」
当たり前のように、俺らに寝室を提供しようとする雅紀さんの計らいに、俺は、まった、をかけた。
状況が状況なのはわかるけど、この家の主人がソファーで寝るのはおかしいだろ。
それならば、俺がソファーで……と、申し出ようとしたら、雅紀さんは微笑み首をふった。
「ダメだよ。俺は今から昌宏さんと過ごすんだから」
「…………」
「夜通し飲むから。邪魔しないでね?」
いたずらっぽく笑われて、俺は、うん……としかいえなかった。
雅紀さんの優しさに、ありがとう、と頭をさげたら、ポンポンと頭を撫でられた。